bonyarifeminist’s blog

うすぼんやりとした自称フェミニストのブログ。こちらはバックアップ用。

夫に対する怨嗟あるいは繰り言あるいは夏物語への共感?

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 我が家は共働きである。夫の方が手取りにして私の約2倍稼いではいるが、生活費はほぼ折半。夫はリモート、私はほぼ在宅フリーランスで、労働時間もほぼ同じ。家事を「労働時間」に組み入れるのなら夫:私=2:8といったところか。生活費は5.5:4.5とか、そのくらい。

 であるからして、子どもが病気をもらってきて、平日に保育園を休まなければならなくなるとパニックだ(※)。どちらがどれだけ仕事を休むのか、瞬時に判断してうまいこと分担せねばならない。

 ある日、子どもが夜中に泣き出した……と思ったら高熱を出していた。寝ぼけ眼で汗ぐっしょりのパジャマを着替えさせ、水を飲ませ、冷えピタで子どもの体を冷やしながらも頭の中では「明日からどーすっか」と算段を始める。大丈夫、校了したばかりで喫緊の課題はとりあえずない。次のプロジェクトに向けて仕込みはしておきたかったけれど、明日は丸一日休んでも大勢に影響はなさそうだ。ここは車なくしては買い物にも行けないほどの田舎ではあるが、都会産まれ・都会育ちの夫は車の免許を持っていない。しこうして医者に連れて行くのも、病気の子どもが食べたがるものを買いに行くのもすべて私だ。よし、明日は私が仕事を休もう。Etc, etc。ちなみに夫はいびきをかいて寝ている。ある意味、この状況下で起きないってすごい。

 翌日も子どもの熱は引いていなかったため、夫には「校了したばっかりだから今日は私、大丈夫そう。一日見るから仕事して」と言い、小児科の予約を取り、連れていき、ゼリーが食べたいというので買いに行き、ぐずる子どもをあやしながらなんとか昼寝もさせてその合間に仕事のメールに返信し……でもうてんやわんやである。

 翌日も子どもの熱はそれほど下がっていない。今日はどうすっか。さすがに丸2日仕事から離れるのはきつい……午前は私、午後は夫と分担するか。

 と思っていたのだけれど、その日、保育園に送っていかなくてもいいと安心した夫は10時まで寝ていた。で、起きてくるとコーヒーを飲み、身支度を整え、

「じゃ、上(2階)行って仕事してくるわ」

と言って消えた。

 えっちょっと待て! 勝手に消えんな! こっちだって仕事あんだけど! と思えど時既に遅し……でその日も私が丸一日子どもをみることに。ぐずる子どもをあやしながらなんとか昼寝もさせてその合間に仕事のメールに……エンドレス。夫はお昼に一度降りてきて、「おっA(子どもの名)、にゅうめん食べてるのか! 俺も食べたいから作ってー」とのたもうた。

 さすがに切れた私は、その日の夜、子どもが寝てから「ちょっと話あんだけど」と夫に詰め寄った。どーゆーことじゃい。なんでそんな勝手できるんじゃい、と。するとやっこさん、悪びれずに

「だって昨日、校了後だから大丈夫って言ってたじゃん」

ときたもんだ。

 私は怒った。

 あのね、仕事の状況なんて、日々刻々と変化するでしょ。そんなことも分からないで仕事してんの? っていうかそーじゃないよね。だって私が会社勤めしてた時は、毎晩「明日どうするか」について相談したたもんね。フリーランスで在宅で、なおかつ分担してる生活費が自分より少ないから、ちょっとくらい休んだっていーだろ、くらいに思ってるよね?(※) 

 夫は最後には「俺だって疲れてんだよ! なんだよ、仕事して疲れて、やっとリラックスできるかと思ったら喧嘩かよ!」と叫んで散歩に行った。

 こういうことがあるたびに、本当に子育てに男はいらん……って思ってしまうのだけれど、そうすると「そんな男ばっかじゃない」という、私の中に五分残っているフェアな精神が頭をもたげたりもして、でもいや、ほんと男は役立たずだよ。だって見てごらんよ、出張とかで子どもを見てくれるときだって、本当に「見る」だけじゃん。洗濯も食器洗いもゴミ捨てもすべて放棄で家の中くっちゃくちゃじゃん、と悪魔のささやきも聞こえてきて悩ましい。でもこれだけは言えるのは、川上未映子の『夏物語』に出てくる遊佐リカの気持ちが私にはすっごい分かる、ということだ。結婚2回、トータルの結婚期間20年にして、導き出された結論が「女にとって大事なことを、男とわかりあうことはぜったいにできない」だったというのはたぶんめちゃめちゃ悲しいことなのだろうが、本当にそうだよ、まじでね……。

 

※今現在、わが自治体には病児保育はない。病児保育をしてくれるファミリーサポートもない。ベビーシッターは探せばあるのかもしれないが、今のところ病児保育をしてくれる人にはこちらに越してきてから巡り合っていない。

※……と、本題からどんどん外れていっていることが、今ここに書いていると分かるけれども、対峙しているときは抑制が効かない。