bonyarifeminist’s blog

うすぼんやりとした自称フェミニストのブログ。こちらはバックアップ用。

私はフェミニストなのか?(9)

 再びフェミニズムの本を読むようになりましたが、前にもましてピンと来ませんでした。しかも数年フェミニズムから離れている間に、上野千鶴子は老後問題専門家のようになり、小倉千加子は幼稚園の園長先生になっていました。また、フェミニストとひと口にいっても、ラディカルだのリベラルだのマルクス主義だのいろいろカテゴリー分けされており、それぞれ主義主張があって時には反発しあったりしていて、マイノリティ同士なかようしーな! とイライラすることもありました。

 雨宮まみの著書はとても面白かったのですが、雨宮まみ自身がもがいている最中だということが手に取るように分かり(だからこそたくさんの人が共感できる本を書けたのだと思いますが)、読むのが辛くなったりしました。

 それに、フェミニズムについての著書を出版する人というのは、本を出すくらい筆力があったり、社会的に認知されている人たちです。仕事をバリバリこなしている彼女たちの生活はキラキラしていて、仕事は絶対手放すな、自分ひとりで生活できるだけの給与は手にしておけ、と指南する本も多く、「出産・育児によって給与が下がったことによって夫婦間のバランスが崩れた。このバランスを是正するにはどうすればいいのか」という問いに対する答えを欲していた私には耳の痛いことだらけでした。そりゃ、再び転職して男並みにバリバリ稼げる職業に戻れば、夫には「私も稼いでるんだからつべこべ言うな!」と言い返せるのでしょうが、果たしてそれで解決する問題なのか? と思ったのです。連日の残業で疲弊して、帰宅後料理をする気力もないどころか夫と話すのさえ億劫なあの日々を再現するの? ちっちゃい子どもの世話をしながら? てか延長保育のお迎えにすら間に合わないし。無理ゲーだろ……。

 市井に生きる普通の女性で、私と同じような悩みを持っている人はどう考えてるのだろうか。そんな人たちとはどこで出会えるのだろうかと考えた末、津田塾大学だったか、首都大学東京だったかで「フェミニズムを考える」というようなテーマの市民講座があったので、申し込んでもみました。がなんと、受講生が定員に達さず講座が開かれないことに……。どんだけ人気ないんだフェミニズム、って感じです。

 結局ひとりでもんもんとしながら本を読んだり、ネット記事を漁ったりしていました。そんな中、見つけたのが、ロクサーヌ・ゲイの著書『バッド・フェミニスト』です。